ライフステージが変化しても管理栄養士として働き続けるには?

管理栄養士の たにひら えりこです。

今日のテーマは、後輩の管理栄養士さんからよく質問される
『ライフステージが変化しても管理栄養士として働き続けるには?』について。

私の管理栄養士歴は約15年になります。
結婚と同時に夫の転勤、その後の出産・育児と、ライフステージが変化しながらも
管理栄養士としてなんとか働き続けられています。
人生は長いもの。
私自身のライフステージの変化に、どのように対応してきたか
考え方の変化などについてまとめてみました。

キャリアの中断に怯えない

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私が結婚したのは社会人4年目。
新卒で給食委託会社に入社して2年働き、
その後転職して直営の循環器系急性期病院で外来栄養指導や集団の料理教室を担当していました。

転職した病院では、栄養指導を任され、とても充実した日々を送っていました。
給食委託会社では給食管理業務のみだったので、やっと臨床の管理栄養士になれた!夢が叶った!
と思っていました。

そんな時に当時彼氏だった、現在は夫の、海外への転勤話…。
たしか付き合って2~3か月位の時だったと思います。
最初は、ついて行くつもりはありませんでした。
付き合ったばかりだったし、短期間の武者修行のようなものだからと言われ、
遠距離になるけど仕方ないと思っていました。

その後、彼は海外の勤務地へ一度、2か月の長期出張に行く事に。
確か10月~12月のクリスマス頃までだったと思います。

が、帰国した彼を見てビックリ…!
もともと痩せ型の体形でしたが、更に痩せてゲッソリ。
当時、彼は料理が全く出来なかったので、ロクな物を食べていなかったんだと思います。

その姿を見て、患者さんに栄養指導してる場合じゃないかも…この人なんとかしなきゃと思い、
色々と悩みましたが、仕事を辞めて転勤についていく事にしました。

臨床の管理栄養士には、また頑張ればなれるかもしれないし、給食委託会社は常に人を募集しているし、
転勤が終わって帰国しても、また管理栄養士として働く道はたくさんあるなと思ったことや、
自分の力だけでは、”海外に住んでみる”という経験は絶対に出来ないなと思ったことも決め手でした。

ちなみに、彼からは私の好きなようにしていいと言われていたので、自分で決めました。
“彼がついて来て欲しいって言ったから” ではありません。
もし結婚生活がうまくいかなくても、自分の捨ててきたものに未練を残さないように、
自分で考えて、自分はどうしていきたいかを決めることが大切だと思います。

 

💡まとめ💡
①管理栄養士の求人は不定期で出ているため3年位までならキャリアの中断を心配することはない。
②自分主体で考える。キャリアを積むのが優先なのか?結婚して離職しても良いタイミングなのか?

 

正社員にこだわらない時期があってもいい

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約2年の海外生活を終え、地元ではない地域に帰国しました。

帰国後、2か月ほどして生活が落ち着いてから、転職活動を開始。
理想は、病院勤務・正社員。
インターネットで求人を検索するほか、失業保険の申請もあったため、ハローワークに通いました。

インターネットでの求人検索は、もともと大好きで、趣味として良く行っていました。
普段から定期的に見ていると、その地域での管理栄養士の相場が良くわかります。
また、複数の転職サイトで頻繁に見かける求人が目につくようになります。
そういったところは、恐らくですが離職率が高い職場だと思うので、応募を避けていました。

ハローワークには初めて行きましたが、失業保険の申請も、職業相談も対応がとても良かったです。
やはり管理栄養士資格を保持し、同業種での経験があり、ブランクも少ないと
相談員の方も求人を出している病院や事業所に紹介しやすいようです。
ハローワークからの紹介で、2つの病院に応募しました。

1つは、自動車事故後の患者さまを対象としている専門病院の正社員。
1つは、がん専門病院の嘱託職員。

正社員の方は面接で落ちてしまいましたが、嘱託職員の方は内定を頂くことが出来ました。

嘱託職員の内定を蹴って更に正社員として働ける病院を探すことも出来ましたが
2箇所の面接を受けてみて、自分の置かれている状況を客観視し
その対応の違いを実感したので、がん専門病院で嘱託職員となる道を選びました。


2箇所の病院の面接対応の違いについて

🍀正社員🍀:長期間働ける、時間に融通のきく、1人でも現場をまわせる人材を求めている
      →いつ子供が出来てもおかしくない状況の、そんなに実績もない主婦を雇う訳ないだろという雰囲気の面接

🌸嘱託職員🌸:正社員ではないため責任は少ない、妊娠・出産への理解あり(年単位契約・産前産後休暇はあり)
       週4日勤務のため家庭との両立が無理なく可能
       →2年のブランクなんて無いに等しい。もっとブランクのある人も応募してくる。
        結婚してるんだから子供が出来るのは当たり前。何かあれば遠慮なく報告してほしい。
        是非一緒に働きたいという雰囲気の面接

そうなんです。
客観的にみると、いつ子供が出来てもおかしくない状況のそんなに実績もない主婦なんです…。
でも、少しステージを変えると、“是非一緒に働きたい”と思われる存在になれる。

2箇所の面接を通して、その事を学びました。

 

💡まとめ💡
結婚後も長く仕事を続けていきたいと思う場合は、正社員にこだわらず
嘱託職員・契約社員・パートなどあらゆる雇用形態を検討し
管理栄養士としての経験を積んだり、家庭との両立のバランスを掴む期間にしてみる。

 

ライフステージの変化を細かく考える


再就職後も、正社員の面接に落ちた事が自分の中でひっかかり、今後のライフステージの変化について良く考えていました。

【私の希望】
・子供を授かりたいとは思うけど、まだ先でいいかな。
・子供を産む時はしっかり産休・育休のとれる環境(正社員)で働きたい。
・出来れば産後も職場復帰して働きたい。
・臨床の管理栄養士は続けたい。

今後のライフステージの変化(妊娠・出産・育児)を考えると、
やはり正社員になった方が思い通りに生きていけるのではないか?と思うようになりました。

 

💡まとめ💡
私は、結婚後、正社員の面接に落ちてから、ライフステージの変化について色々と考え始めたので少し遅かったと思います。
出来れば早めにライフステージの変化と、自分の希望は何なのか?譲れないポイントはどこなのか?
について考えてみるといいと思います。

 

 

管理栄養士としての可能性は無限大

ライフステージが変化しても、自分の希望をなるべく叶え、最適な環境に身を置くためには、独身時代とは違い、自分にだから出来る事を増やし、『自分の市場価値』を上げる必要があると気付きました。

人生100年時代を迎え、社会的にも健康に対する意識が高まり、管理栄養士が働くフィールドは、病院やクリニックなどの臨床現場や行政などにとどまらず、一般企業などにも、活躍の場がどんどん広がっています。

管理栄養士としてどんな道に進んでいきたいのか?をまずはじっくり考えてみましょう。

ライフステージが変化すると、あなたのプライベートでの役割はどんどん増えていきます。
自分が自由に使える貴重な時間を、『自分の市場価値』を上げる時間に使ってみてはいかがでしょうか。

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